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歓迎、歓迎。 こちらは七葵の創作ブログです。 オリジナル・二次問わず置いております。
14 . July
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04 . November
はい。
久々の更新です。
遁走、遁走と騒いでいた割には、こんなもんです。っていうか、「×」は別にないです。
Eロは無理ですってば。書きたいけど、だって、こいつら、絶対に濃厚だもん(爆)

正直に申しますと、この二人に関してはこういう関係が一番好きなんです。愛情を軽く超越した関係…なんて言ったら、ドリーム入りすぎですかね(苦笑)
イメージとしては、蒼天とさんむそを足して2で割った感じでしょうか。

タイトルは悩んだ末に「風 -feng-」
イメージソングは、策瑜のときと同じく"SEASON'S CALL"です。

さて。次は何が出てくるか。
CBかpsalmシリーズの続編を書きたい。カカジュンにはまだ早いな…。



***

風 - feng -

 眼下に広がる街。
 ここに来るたびに、自分の小ささを実感する。曹操という人間は、この世界を構成する物体のほんの小さな一片に過ぎないのだ。
 遠くから吹いてくる風を感じながら、曹操は草むらへと寝転んだ。
 天に広がるのは蒼穹。
「小さいものだ」
 呟いて、目を閉じる。

 自分を主君と仰ぐ者たちに支えられて、ここまで来た。「乱世の奸雄」と謗られようとも、自らの信じる道を選んで、今、ここにいる。
 そして、それはこれからも変わらない。己の道を征くだけだ。
 しかし、忘れてはならないことがある。曹孟徳も一人の人間であるということだ。あの街を、中華を、引いては世界を構成する塵芥でしかない。
 誰かが、こちらへ向かってくる。力強く大地を踏み締める足音は耳に心地よい。
「孟徳」
 耳慣れた声が、自分を呼ぶ。
 まったく。どこにいても、あっさりと見つかってしまう。
「俺はひとりの時間も持てないのか、元譲」
 苦笑しながら目を開けると、そこにはしかつめらしい顔をした、隻眼の友。
「お前はもう少し自分の立場をわきまえろ。今、この国からお前がいなくなったら、国はあっさりと滅びるぞ」
「そう言うな。俺もたまにひとりになりたいときがある」
「そうは言ってもな。頼むから許楮だけでもそばに置いておけ。お前がいなくなると半狂乱で捜すから、こちらも喧しくてかなわん」
 なだめるのが大変だった、と夏侯惇は苦笑しながら傍らにどっかりと腰を下ろした。どうやら、急務のことが起きたわけではなさそうだ。許楮に騒がれて探しに来ただけなのだろう。
「よい、風景だな」
「お前もそう思うか」
「ああ。己が小さなものだということを思い出させてくれる。それが、まったく不愉快ではないのだ」
 夏侯惇の言葉に、曹操は目線を上げた。この角度からは、彼の目を見ることは出来ない。眼帯で覆われているのだから。しかし、その口許に浮かんでいるのは、淡い笑み。何やら、本当に気持ちよさそうだ。
「人間、奢ってはならんのだな」
「どうした、急に」
「お前、ここに来るたびにそんなことを考えているのだろう」
 すっかり、見透かされているようだ。
 この地にしばらく逗留することになるたびに、季節に関係なく、この丘には足を運ぶ。特に、戦に勝った後などは。
「…お前には敵わぬな」
「伊達に長くは付き合っておらんぞ」
 こちらを見下ろしてニッと笑う。その精悍な笑顔は、眩しい。
「ま、お前が奢り高ぶるようだったら、ぶん殴って目を覚まさせてやるから、安心しろ」
「それは勘弁だな。一発で殴り殺されそうだ」
「だから、孟徳」
 ふと、夏侯惇が真顔になった。
「お前は、お前の覇道を征け。俺はそれを後ろから見ている。邪道に逸れるようであれば、必ず止める」
 呼吸が止まる。
 唐突なまでの告白。
「前だけを、見ろ」
 隻眼に射抜かれそうになる。
 息が、詰まる。

 一陣の風が吹く。

 恐らく、見つめ合っていたのはほんの一瞬。
 曹操が、破願する。
「任せた」
 その笑顔は驚くくらいに清々しい。
「但し、俺のお守りは大変だぞ」
「そんなことは昔からわかっとるわ」
 今も十分困らされている、とぼやく夏侯惇に、曹操は腹を抱えて笑うばかり。

 友に、家臣に支えられて、自らの道を征く。
 己の信じる覇道を。
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